ユベントス・ジャーナル – ユベントスの”今”を伝える » コラム:ユベントス創設以来初となる大型補強

コラム:ユベントス創設以来初となる大型補強

コラム:ユベントス創設以来初となる大型補強

image@www.sofoot.com

 FWクリスティアーノ・ロナウド、FWガレス・ベイル、FWルイス・スアレス…。近年、8000万ユーロ以上の浮世離れした高額移籍金を支払ったレアル・マドリーとバルセロナが獲得した選手たちだ。

 これまで歴代大型補強ランキング3位までを両チームが独占。興行のため、強化のため、そしてチームの名誉のために両チームは彼らを高額な資金をもって獲得してきた。その後、UCL(欧州チャンピオンズリーグ)王者に輝いているのは見逃せない。

 ユベントスはクラブ創設以来、欲しい選手がいれば大金を支払ってでも獲得するレースには、乗ろうともしなかった。“リアリスト”たちにとって、高額移籍はあまりにも危険な賭けであり、いうなれば「パンドラの箱」だった。だが、ビッククラブならば当たり前の風潮が現在はあり、もはや潮流ともなっている。

 この夏、ユベントスは9000万ユーロ(約102億円)をナポリに支払いFWゴンサロ・イグアインを獲得した。とうとう禁断のともいえるパンドラの箱に手をかけたのだ。

 高額で売ることはあっても、買うことはない。ジネディーヌ・ジダンを当時世界最高額となる推定8000万ユーロでレアル・マドリーに売却し、その資金でGKジャンルイジ・ブッフォン、DFリリアン・テュラム、MFパベル・ネドベドを獲得。それがこれまでのユベントスのやり方だった。

コラム:ユベントス創設以来初となる大型補強

image@tr.eurosport.com

 実際、3選手を獲得した翌年の2002-2003シーズン。1997-1998シーズン以来となるUCL決勝戦まで勝ち進んでいる。その後はFWカルロス・テベスやFWアルバロ・モラタらを擁した2014-2015シーズンまで待たなければならない。

 もし本当に、本気で1995-1996シーズン以来となるUCLを勝ち獲りたければ、「これまでの補強では…」とユベントス首脳陣は頭をもたげていた可能性は大きい。そのため賛否両論あっても、チームはイグアインの獲得に乗り出した、と考えるほうが自然な流れだろう。

 多くの監督たちが危惧するように、サッカー界は良くも悪くも変わった。

 しかし、変わらないものはある。選手の特性を見抜く「スカウトの目」だけは古今東西、変わらない。実際、マドリーのMFハメス・ロドリゲスはルイス・スアレスに次ぐ8000万ユーロでモナコから獲得したが、成功している、とは言い難いのが実情だろう。

 どのチームにも言えることだが、移籍はギャンブルに近い。そして、絶対、などありえない。実際、9000万ユーロを支払ったイグアインは現在、OB選手かと見間違えるほど太りすぎており、不安の種となっている。

 開幕前のテストマッチでもそれは露わになった。とても昨シーズン66年間守られてきたセリエAの歴史を塗り替える、年間36得点を叩き込んだ選手とは思えないのが印象として濃厚だろう。

イグアイン、シーズン初戦はベンチスタートか

image@www.sofoot.com

 では、なぜイグアインが昨シーズン飛躍できたのだろうか。一つとして“彼のチーム”だったからに他ならない。つまり、すべてのラストパスを徹頭徹尾イグアインに合わせる。

 昨シーズンのゴールシーンを見ると、いささか乱暴な“アシスト”でもイグアインの技術でまかなってきた印象が濃い。そして、要求も高い。MFマレク・ハムシク以外の選手に怒鳴りつけているシーンを覚えている方も少なくないはずだ。それでもチームメイトはエースにボールを送りつづけ、彼は得点王に輝いた。

 しかし「大舞台に弱い」と言われ続けてきたことも懸念材料としてある。

 マドリー時代、アルゼンチン代表、2014-2015シーズン最終節ラツィオとの3位争いなど、PK失敗や決定機を決めきれず、たびたび戦犯扱いされてきたのは歴史として残っている。

コラム:ユベントス創設以来初となる大型補強

image@bleacherreport.com

 しかし昨シーズン、そんな雑音を打ち消した。

 セリエA最終節を前に「33」得点。66年ぶりにセリエA年間最多得点「35」を更新するにはトリプレッタが必要な状況で、見事それをなし遂げ、大記録を達成してみせたのは今シーズンへの小さな希望だ。

 昨夏、FWパウロ・ディバラの加入が決定したとき、誰もがテベスとの“アルゼンチンコンビ”に胸を膨らませたはずだ。ならば、1年越しに同様の期待と希望を抱き、今シーズンを楽しみに迎えることもできるのではないだろうか。

 ともかくもユベントスはイグアイン獲得によって、高額移籍というパンドラの箱を開けた。ご存知のとおり、その箱の中には災いなど不幸なもののほかに「希望」も入っていたのも忘れてはならない逸話だろう。

 著者/Juventus Journal 編集部 山口 努

Share Button

  【Related News】

コメント

  • 守備陣の高齢化による急激な弱体化怖いですよね。ベナティア来たけどルガー二今季あたりで覚醒してくれないかな…

  • 数年以内に守備陣が高齢化で弱体化するのは目に見えてるので
    賭けにでるのは間違ってない

  • ユヴェントスが一人にこれだけの大金をかける日がくるとは驚きましたが
    確かに大金を使わずに有望株を取って数年後にCL優勝を狙っても
    優勝するまでに奪われることが当たり前な時代ですからね

    超金持ちクラブが増えて断り切れないのですから・・・
    現在最高潮の選手を大金で取って優勝を狙うのが理にかなっているのかも

  • 開幕戦勝利出来たしイグアインゴールおめでとう。少しは体重絞れてきたかな。

*コメントは全て承認制です。確認にお時間を頂くことも御座いますがご了承ください。