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コラム:現ユベントス首脳陣の“見識”

コラム:現ユベントス首脳陣の“見識”

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 迎える2016-2017シーズンの目標は、セリエA6連覇とコッパ・イタリア3連覇が無難なものになる。どちらも前人未到の偉業となる連覇だ。
 だが、やはり悲願は1995-1996シーズン以来となるUCL(欧州チャンピオンズリーグ)制覇だろう。

 UCLの舞台で輝きを放ったFWアルバロ・モラタをレアル・マドリーに“戻された”のはユベントスにとって大きな損失になる。契約上のため、致し方ないがモラタがここまでの輝きを放つことを予想できた者は決して多くはないはずだ。
 偶然の産物だとしても、モラタは2014-2015シーズンに12年ぶりとなるUCLの決勝戦進出に貢献した。2015-2016シーズンも敗れたバイエルン・ミュンヘン戦でも存在感を示し、56年ぶりとなるコッパ・イタリア連覇を決める決勝点を叩き込んだ。

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 そのモラタが先日、別れを手紙に記している

 『やあ、みんな。この手紙を書くことは辛いよ。
 まずは、僕がユベントスやトリノで幸せに過ごせるよう僕を信じてくれ、僕に期待してくれ、僕に親切にしてくれた全ての人たちに感謝しているよ。
 アンドレア・アニェッリ会長、パベル・ネドベド、ジョン・エルカーン、ジュゼッペ・マロッタ、マッテオ・ファブリス、そして特にファビオ・パラティチとハビエル・リバルタ…ありがとう。
 ユベントスというとても偉大なクラブのために働く全ての人たちに感謝している。 倉庫係、理学療法士、ドクター、警備員、コック…
 要するに、ユーべで働く全ての人たちに感謝しているよ。
 当然、一度も欠かさず精一杯応援してくれ、そして愛情を注いでくれた世界中にいる全てのユベントスサポーターに感謝しているよ。
 そして、僕を頼りにしてくれ、ベストプレイヤーにしてくれた監督、そして熱心に僕の世話をしてくれたキャプテン、それから毎日信じられないほどの日々を共に過ごした僕のチームメートたちに感謝している。
 彼らと共にタイトルを獲ることは、この上なく最高だったね。
 僕は、このクラブやこのクラブの歴史や君たち全員をずっと忘れないよ。
 どこへ行っても、僕はずっとユベンティーノのままだし、ユベンティーノだと感じている。ユベントスのユニフォームに袖を通し、そしてこのチームでタイトルを獲ったことを誇りに思う、って大声で言えるんだ。
 そしてもう一度、このファミリーの一員にさせてくれたみんなに感謝の気持ちを伝えるよ。

 心から愛を込めて アルバロ・モラタ』

 この手紙からでも彼の人間性、感謝の念がありありと伝わってくる。マドリーに戻っても、いつまでもユベンティーノの心に残る選手になることはほぼ間違いない。たとえ、リーグ戦ではそこまでのインパクトを残さなくとも、カップ戦に特化した選手は過去を見返しても決して多くない稀有な選手だった。

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 思い返すと昨シーズンは不思議なシーズンだった。

 FWカルロス・テベスが去ってFWマリオ・マンジュキッチの入団が決まったとき、喜んだユベンティーノはいったい何人いただろうか。MFユリアン・ドラクスラーとの交渉が破談に終わり、FWフアン・クアドラードの入団が決まったときも同様である。

 ユベントスの移籍は、アニェッリ会長、マロッタCEO、ネドベド副会長、マッシミリアーノ・アッレグリ監督の4人が最終的な判断を下しているのは周知のとおりだ。一説にはアントニオ・コンテ前監督の突然すぎた辞任劇の裏側は、この“首脳会談”が原因とも言われている。
 しかし、イタリア初のクラブ所有のスタジアムを立案し、建設させたアニェッリ会長の先見の明は疑う余地はない。実際、スタジアム完成から5連覇はスタートし、現在セリエAの絶対王者として“独走”している。
 この4人の意見が一致しないと、どんな選手の獲得も破談に終わる。また、現在の札束が飛び交う浮世絵じみた獲得レースには一切加わらない。そうかと思えば、FWパウロ・ディバラには惜しげもなく3200万ユーロ(当時レート約44,6億円)を支払っている。

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 当時21歳だったアルゼンチン代表FWは現在チームのエースに成長し、バルセロナがFWリオネル・メッシの後継者にと獲得を目指す存在だ。獲得には6000万ユーロでも足りないともいわれ、支払った3200万ユーロは安価なものになっている。決して“財布の紐が緩んだ”わけではないことを証明している。
 迎える今シーズンに向け、DFダニエウ・アウベス、MFミラレム・ピアニッチ、DFメディ・ベナティアをこれまで獲得した。昨シーズン、唯一の“敗戦”を喫したUCLバイエルン戦の敗因の1つは選手層の薄さが挙げられる。
 DFジョルジョ・キエッリーニ、MFクラウディオ・マルキージオ、ディバラの欠場はたしかに痛かった。今夏は、それをおぎなうための補強だとしたら、残すはFWの獲得だ。以前、かのルチアーノ・モッジ氏はFWカルロス・テベスの退団が決まったとき「(FWエディソン)カバーニを穫れ」と明言していた。


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 セリエA6連覇も、コッパ・イタリア3連覇も、過去に誰もなし遂げたことのない偉業だ。欧州制覇もそれと同等、それ以上の険しい道のりが待っているはずだ。これから獲得する選手には首脳陣の4人の見識を信じ、そして託すしかない。少なくとも彼らは2011年からそれを示している。

 著者/Juventus Journal 編集部 山口 努

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コメント

  • 今季はポグバ移籍しないで…
    CL制覇の夢を見させてくれ…

  • あおやまさん、コメントありがとうございます!

    本当に恐ろしいメンツが揃いましたね。アッレグリへのプレッシャーも凄そうですが、これでCL取れれば…新シーズンが待ち遠しいです!

  • はじめてのコメント失礼致します。
    イグアイン獲得が正式に決まりましたね。
    これで、国内はおろか、CLでも優勝を狙えるメンツは揃いましたね。
    ポグバの移籍報道もありますが、今夏はそれを補って余りある補強が遂行されてると思います。
    もう1枚中盤で主戦が張れる選手が加入してくれれば、もういうことありませんね。

  • イグアイン獲得に断固反対派。この補強費は他に回してくれ。

  • ワンマン経営でもないし
    首脳陣がとても有能なのは助かりますね。
    全盛期のクラブ価値を戻しつつあるのでこれからが楽しみです。

  • イグアインの移籍が現実味を帯びている今、この記事の内容は過去のものなのかと思いますね

  • リーグ6連覇&ビッグイヤーは、厳しい道程だと
    思います。でも、自分はユベントスを何が有っても
    最後まで、応援します

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