コラム:止まなかった雨 | ユベントス・ジャーナル

コラム:止まなかった雨

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 ジョゼ・モウリーニョはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で成功を収め、一躍トップスター監督として名を馳せた。このポルトガル人監督は、かつて「CLはディテールの勝負」という名言を残したのはよく知られている。

 ユベントスはCL準々決勝レアル・マドリー戦1stレグにおいて、0-3の完敗を喫した。大会史上、ジネディーヌ・ジダンのボレーシュートと並ぶ、ハイライトとなるだろうバイシクルシュートを“やられた相手”としてユベントスは、その名を大会史に刻む。

 その予兆はあった。

 顕著だったのは直前に行われたセリエA第30節、アリアンツ・スタジアムで行われたミラン戦。ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督の下、かつての結束を取り戻しつつあるロッソネロ(ミランの愛称)は、79分に生まれたWGファン・クアドラードの勝ち越し弾が生まれるまでユベントスは苦んだ。

スクデット6連覇中の王者らしからぬ稚拙(ちせつ)なミスが、ミランを勢いづかせたとも言えなくはない。試合を見ていたユベンティーニは「マドリーがミスを見逃すだろうか」という、ある種の危惧を抱いたはずだ。そう、モウリーニョの語る“ディテール”に難があった。

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 そしてチームを叱咤できる存在が皆無だった。オールドファンならば、アントニオ・コンテ、エドガー・ダービッツ氏が思い浮かぶだろう。近年ならばMFアルトゥーロ・ビダルのような、どの局面にも顔を出し、チームを鼓舞できる“支配者”をユベンティーノも歴史上好んできた。

 満を持して迎えたレアル・マドリー戦、開始3分。あっさりと先制点を奪われた。起点を作ったSBマルセロを褒めるべきか、アシストしたMFイスコを褒めるべきか、バロンドーラーの1点目をお膳立てしたFWカリム・ベンゼマを褒めるべきか。

 ただ感じたのは、その後「戦える集団」であったかどうか、だろう。たしかにプレスにいっても、ワンタッチツータッチでいなせる技術をレアル・マドリーの選手たちが有していたのは明らかだった。

 マッシミリアーノ・アッレグリがユベントスを率いた初年度、CL決勝戦までチームを導いた。そして、比較はむずかしいがFINALの相手だったバルセロナはレアル・マドリーよりも、相手をいなす技術に長けていただろう。

 そのことをビダルは十分理解していたはずだ。バルセロナの生命線であるMFセルヒオ・ブスケツめがけてタックルし、11分という早い時間帯にイエローカードを提示されたのを覚えているユベンティーノは少なくないはずだ。

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コメント

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  • 気合やスピリットも重要ですが、結局このレベルの相手には技術で対抗出来ないと話にならないというのが正直な感想です
    ピアニッチの勝負パス一発からゴールが決まったりするのでそこまで目立ってはいませんけど
    今季のユーベはSPALやヴェネヴェント相手にもショートパスをつなぐことに苦労してるんですよねえ
    ファンタジスタのパス一本で局面変えるのはイタリアサッカーの魅力ではあるんですけど、もうそんな時代じゃないというか
    スペインの2強に対抗するならクオリティの高い選手を揃えてパスワークで渡り合えるチームを作る以外の解決策は無いと思います

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  • 本当にビダルはユベンティーノから愛されていたし、今でも愛されている。
    個人的にも本当に好きだった。

    記事にある通り闘える選手が中盤~前線にかけて欲しい。劣勢を跳ね返すには闘える選手が前線にいないと。
    だからジャンやセルゼイは良いと思うし、ユベントスに合うのかなと。

    とにかくベルナベウルでの2Leg。
    勿論勝ち抜けを諦めてはいませんが、限りなくmisson impossibleに近い。
    でも諦めずに闘って欲しい!

    せめてベルナベウルで勝利を!

    Forza Juventus!!

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