コラム:過ぎ去りし永遠の日々 | ページ 3 | ユベントス・ジャーナル

コラム:過ぎ去りし永遠の日々

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 その後、筆者が帰国してから迎えたアタランタ戦も2-0で勝利した。これ以上にない順風満帆な状態で迎えたユベントスはCL抽選会の結果、ベスト8ではレアル・マドリーとの対戦が決まった。

 しかし、SPAL戦ではよもやのスコアレスドローに終わり、順風満帆な雰囲気に水を差す結果となった。前線の選手たちの疲労も重なり、攻撃のアイデアにも乏しく代表ウィークに入ったため、ユベンティーニにとって重苦しい雰囲気がのしかかっているはずだ。

 代表ウィークが終われば、日本時間4月1日にコッパ・イタリアFINALの前哨戦となるミラン戦、そして4日には運命のCLレアル・マドリー戦が待っている。SPAL戦のスコアレスドローは、今シーズンを左右する2連戦を前にチームが今一度、奮起する機会になることを期待したい。

 あのシーズンから6年。

 チームはそのシーズンに無敗優勝を成し遂げ、デル・ピエロは長年袖を通しつづけたビアンコネーロと背番号「10」に別れを告げた。コンテからマッシミリアーノ・アッレグリに交代するとチームはより進化を果たした。

 無敗優勝から始まったスクデット獲得はその後連覇を重ね、セリエA初となる6連覇、コッパ・イタリアも史上初の3連覇を成し遂げ、デル・ピエロたちの“置き土産”となる「CL」では2度の準優勝を果たしている。

 そして2008/09シーズンのバルセロナ、2009/10シーズンのインテル、2014/15シーズンのバルセロナが成し遂げたサッカー界最強の称号「シーズン三冠」も手に届くほどの強さをユベントスは、現在有するようになった。

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 過ぎ去った日々は決して返っては来ない。6年前に綱渡りだったスクデット争いは数年前のように独走できなくなり、今シーズンはデル・ピエロのラストシーズンのように切迫した状況にある。

 いくら振り返っても、もうあの日々は戻っては来ない。しかし、CLでの近年の躍進は懐古主義者ですら、想像を超えるものではないだろうか。出場が当たり前となり、グループステージ突破も当然となり、準優勝では満足できなくなっている。

 今シーズン終了後に現役引退をほのめかしているブッフォンは、偉大な先輩デル・ピエロが「CL出場権」をチームに残してくれたように、守護神はユベントスに「CL制覇」の“置き土産”を残していってくれるだろうか。

 スパーズ戦ではこれ以上ない劇的勝利を収めた。ベスト8の相手は大会連覇中の王者であり、奇しくも昨年6月に血が凍るほど、悔しい思いをしたレアル・マドリーである。

 デル・ピエロのラストシーズンは、カルチョ・スキャンダルによって取り消された2005/06シーズン以来6年ぶりとなるスクデットをユベンティーニに期待させ、そしてユベントスに奪還してくれた。

 ブッフォンは、今年6月にロシアで開催されるワールドカップには出場しない。前人未到の6回目のワールドカップ出場は露と消えた。そしてビアンコネーロのゴールマウスを守るのも今シーズン限りとされている。

 だからこそブッフォンのラストシーズンは、1995/96シーズン以来となる22年ぶりとなるビッグイヤー獲得を期待せずにはいられない。偉大な守護神とユベントスの2017/18シーズンの物語が、4月に終焉を迎えるのはあまりにも儚い。

著者:Juventus Journal 編集部 山口 努

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