コラム:快晴のロンドン | ユベントス・ジャーナル

コラム:快晴のロンドン

image@JuventusJournal

 ロンドンは晴天だった。「年中曇り空の街」と勝手に思い込み、生まれて初めて訪れたイギリスの首都の空は、快晴で筆者を迎えてくれた。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)トッテナム・ホットスパー戦2ndレグが開催される4時間前、ロンドンに住む古い友人を訪ねた。

 彼女は学生時代も含め長年ロンドンで過ごし、数年前に英国人と結婚した。Victoria(ヴィクトリア)駅前のアイリッシュパブで待ち合わせていたが、Gatwick(ガトウィック)空港から都心に出ているバスが30分以上も遅れ、ずいぶんと待たせてしまった。

 別段、怒ることもなく迎えてくれた彼女と他愛もない会話がひとしきり終わると、英国人の旦那さんも少し顔を出せるようだった。旦那さんを紹介されたのは数年前。親子3代のスパーズ(トッテナム・ホットスパーのファンの愛称)ファン一家だ。

 同じ都市のライバル、敵対するアーセナルをどのように思っているか。サッカーの母国人としての感慨。英国人のサッカーファンはどの新聞をよく読むのか、など他愛もない会話をしたのを思い出した。

 パブによく馴染んだ旦那さんが現れると開口一番「今日はJUVENTUSが勝つよ」と笑いながら話してくれた。日本人の奥さんの手前、社交辞令かと思いきや本気でそう思っているようだった。

image@Football Ace

 「(スパーズは)1stレグ(2-2の引き分け)は良くやった。あのJUVENTUSのホームで引き分けるなんて思ってもみなかった」と喜んでみせた。だが「あの試合は(パウロ)ディバラもいなければ、(ブレーズ)マテュイディもいなかった。今夜は違う。2人ともいるんだ」と、その理由を解説し、予想スコアも教えてくれた。

 「今日は行かないの?」と聞くと「今夜は友達たちと観るよ。あそこはホームかもしれないけど、僕らのホームはホワイト・ハート・レーン(現在改装中)なんだ」と寂しそうに呟いた。その後、ウェンブリー・スタジアムまでの行き方と地下鉄の切符の買い方を教えてもらい、友人夫婦に別れを告げた。

 地下鉄を乗り換え、走る列車が地上に抜けしばらくするとサッカーの「聖地」の“アーチ”が目に飛び込んでくる。バッタモンのグッズを売る露店やケバブなどの飲食店が軒を連ね、9万人収容のスタジアムに詰めかけたファンはキックオフまでの時間を待ちわびていた。

 CLアンセムが「聖地」に鳴り響き、試合開始を告げるホイッスルが吹かれるとイタリア王者は押し込まれた。1stレグは4-2-3-1で戦ったユベントスだが、2ndレグはマテュイディが戦列に復帰したこともあり、慣れた4-3-3で挑んでもスパーズの攻撃はよく組織され、ビアンコネーロを何度も窮地に追いこむ。

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コメント

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  • 世代交代はどこの世界でも必ずある。
    ユーベでキャリアを終えて欲しい選手は過去にも沢山いたけど、それが叶うのは極僅かなのが現実。
    長年ユーベに貢献してくれた前バンディエラでさえ、喧嘩別れでは無いとはいえユーベでキャリアを終える事は出来なかった。
    今、まさにB落ちの時に残ってくれたジジを含め、その後6連覇に貢献してくれたレジェンド達が一気に退団、引退の可能性がある。
    そしてイタリア人も随分と減り、ユーベも世代交代をする時が来てるのかも知れない…が、残念ながら勝者のメンタリティやユーベ魂を継承する若手が出て来てるとは思えない現状。
    絶対に避けられないこの問題…果たしてどうなるやら…

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  • 貢献してくれて来た選手たちが退団していくのは、競争力の維持のためと分かっていても胸を引き裂かれる思いです。 チームへの愛着を口にしてくれる選手であれば尚更つらい。 でも、避けられないことだと思うし、必要なことなんだろう。 ならば、せめて若い選手たちが彼らベテランから一つでも多くの事を学んで、ユベントスの精神とか魂のようなものをしっかり継承していって欲しい。 

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